東日本大震災から1年

本日は、東日本大震災から1年。
世界最大級の地震と津波によって、死亡された方は1万5854人。行方不明のままの人は3155人。いまなお避難生活を強いられている人は34万3935人にのぼります。原子力発電所事故の影響もあり復興の歩みは遅々として進んでいません。
〇…首相官邸の混乱…〇
 人々を不安に陥れた原発事故は、危機管理の中枢・首相官邸の初動のまずさにあると言われています。第3者機関の「福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)」の報告で明らかのように、菅首相の過剰な現場介入や官僚に対する威嚇など極度の疑心暗鬼でパニック状態、場当たり的な対応しか出来なかったことにあります。危機管理のトップに資質がなかったと言わざるを得ず、5ヶ月後には退陣しましたが責任は大きい。
○…後手に回る復興策…○
 復興の妨げになる大量のがれきは、岩手、宮城、福島3県で2253万トン。埋め立てなどで最終処分されたのは全体の6.3%の143万トンにすぎません。政府ががれき処理の受入体制を積極的に行ってこなかったことが原因です。政府が主導して、まずは東北の近隣県から受入先を確保し、全国に広げていく必要があります。また、野田政権が目玉と位置づけた東日本大震災復興交付金は、3月2日に発表した第1回交付額は2509億円。3県の申請額の65%に過ぎません宮城県の村井嘉浩知事は、「配分内容、額ともに納得いかない。改善してほしい」と復興庁に訴えています。この交付金は5省40事業に限られており、災害復興という事情から地方で判断した事業には自由に使えるようにすべきです。申請内容を霞ヶ関で“査定“するというこれまでの手法は地方分権に沿いません。
○…東南海・南海地震への対策…○
 私が大阪府議選に初めて挑戦したのが、阪神淡路大震災の発生した平成7年でした。その教訓から枚方市に緊急提言を行い枚方市の防災計画に反映できましたが、勇退した平成23年は、東日本大震災の発生で、不思議な巡りと思います。
100年毎に繰り返してきた東南海・南海地震は、既に70年が過ぎ、30年以内には巨大地震が起こると言われています。今回の東日本大震災をも教訓に広域的な対策をさらに進めなければなりません。

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